備蓄米の放出後も、高止まりが続くコメ価格。政府は備蓄米の入札に必要な“1年以内に買い戻す”という条件の緩和を検討していることが8日、分かりました。ただ、この“令和の米騒動”。消費者の需要に対し、生産者の供給が追いついていないのがそもそもの発端です。
その背景にはコメ農家を取り巻く厳しい現実が…米騒動の出口はいったいどこにあるのか?本格的な田植えシーズンを前に、コメの供給量を増やすために何ができるのか?宇都宮大学農学部・助教の松平尚也さんとともに深掘りします。
一部のJAは今秋に収穫するコメ概算金を発表しました。概算金とは米を集荷する際に、生産者に支払う前払い金で、その年のコメの小売価格に大きく影響します。
JA全農にいがたは、一般的なコシヒカリ60キロあたり2万3000円と、昨年度から6000円引き上げる方針です。
担当者は「農家が継続的に稲作ができる水準を目指した」と話しており、宇都宮大学農学部助教の松平さんは「小売価格は5キロ3500円以上と高止まりが続くのではないか」とみています。
まもなく本格的な田植えシーズンを迎えます。
「コシヒカリ」は、日本で主食用米として最も多く作られてきた品種ですが、暑さに弱く、高温によって米粒は白く濁ってしまいます。2022年度、新潟県産の1等米は80.3%でしたが、2023年度は猛暑の影響で4.3%まで落ち込みました。
今年も暑い夏が続くとみられ、気象庁によると5月から7月の気温は全国的に平年より高い見通しです。
こうした課題の解決に向け、新潟大学などがコシヒカリ由来の暑さに強い新品種の開発研究を続けています。
新潟大学農学部の山崎将紀教授は、この10年でコシヒカリと29品種をかけあわせ、3567パターンの組み合わせを作りました。
中でも、有力候補は「RILX(リルエックス・仮名)」という品種です。同じ猛暑下で育てたコシヒカリよりも、粒の形が整っていて、白い濁りも少なかったといいます。
山崎教授によると、さまざまな環境での栽培法や食味などのデータを集め、2~3年後には新品種として登録する見込みだということです。
備蓄米の放出後も、高止まりが続くコメ価格。政府は備蓄米の入札に必要な“1年以内に買い戻す”という条件の緩和を検討していることが8日、分かりました。ただ、この“令和の米騒動”。消費者の需要に対し、生産者の供給が追いついていないのがそもそもの発端です。
その背景にはコメ農家を取り巻く厳しい現実が…米騒動の出口はいったいどこにあるのか?本格的な田植えシーズンを前に、コメの供給量を増やすために何ができるのか?宇都宮大学農学部・助教の松平尚也さんとともに深掘りします。
一部のJAは今秋に収穫するコメ概算金を発表しました。概算金とは米を集荷する際に、生産者に支払う前払い金で、その年のコメの小売価格に大きく影響します。
JA全農にいがたは、一般的なコシヒカリ60キロあたり2万3000円と、昨年度から6000円引き上げる方針です。
担当者は「農家が継続的に稲作ができる水準を目指した」と話しており、宇都宮大学農学部助教の松平さんは「小売価格は5キロ3500円以上と高止まりが続くのではないか」とみています。
まもなく本格的な田植えシーズンを迎えます。
「コシヒカリ」は、日本で主食用米として最も多く作られてきた品種ですが、暑さに弱く、高温によって米粒は白く濁ってしまいます。2022年度、新潟県産の1等米は80.3%でしたが、2023年度は猛暑の影響で4.3%まで落ち込みました。
今年も暑い夏が続くとみられ、気象庁によると5月から7月の気温は全国的に平年より高い見通しです。
こうした課題の解決に向け、新潟大学などがコシヒカリ由来の暑さに強い新品種の開発研究を続けています。
新潟大学農学部の山崎将紀教授は、この10年でコシヒカリと29品種をかけあわせ、3567パターンの組み合わせを作りました。
中でも、有力候補は「RILX(リルエックス・仮名)」という品種です。同じ猛暑下で育てたコシヒカリよりも、粒の形が整っていて、白い濁りも少なかったといいます。
山崎教授によると、さまざまな環境での栽培法や食味などのデータを集め、2~3年後には新品種として登録する見込みだということです。